ガン

ガンは、悪性腫瘍、悪性新生物とも言います。ガン細胞とよばれる悪性の細胞が、異常に増殖して周囲の組織を破壊する病気です。さらに、血管やリンパ管などに入り込み、離れた所に運ばれてほかの臓器に転移し、無制限な増殖によって生命を奪います。

ガン細胞の異常な増殖は、細胞の増殖や分化の制御にかかわる遺伝子群(ガン遺伝子、ガン抑制遺伝子)の異常によって起こります。このことから、ガンは「遺伝子」の病気とされます。

ガンは、基本的に遺伝子の異常によっておきる病気です。正常細胞にはガン遺伝子とガン抑制遺伝子があり、前者が活性化し、後者が不活性化すると、ガンが発生する。これらの遺伝子を変化させガンを発生させる引き金となるのは、発ガン物質である。

発ガン物質には、ウイルス、放射線、化学物質、遺伝、免疫系の変化などがあります。長い間、これらのさまざまな因子は別々に作用しているとみられてきたが、現在では、これらの因子がたがいに作用して悪性腫瘍をつくると考えられ、その研究が行なわれています。

活性酸素による影響も無視できません。
人間を含めた生物が呼吸し、新陳代謝をしているときには、酸素の約2%が「活性酸素」になります。「活性酸素」は、私たちの体の中に侵入してくるバイ菌や、有毒物質を貪食する殺菌の役目をしてくれる大事な物質ですが、地球環境の急速な汚染などにより、必要以上にこの活性酸素が増加してきています。

活性酸素は非常に酸化力が強く、異物を溶かす作用が過剰になって正常な細胞まで貪食し、脂質と結合して「過酸化脂質(細胞を傷つけ破壊し、人体に害を及ぼす厄介者)」となり、さまざまな障害を与えるようになります。

活性酸素が過剰に発生する原因としては、 環境汚染(農薬・殺虫剤)・加工食品(添加物)・紫外線・放射線・窒素酸化物・ストレス・タバコ などが挙げられます。

●治療・予防法

◆一般的なガンを防ぐ方法

「ガンを防ぐための12カ条」(財団法人がん研究振興財団)を積極的に守れば、ガンの約60%はふせげるといわれている。
(1)バランスのとれた栄養をとる。
(2)毎日、変化のある食生活を。
(3)食べ過ぎをさけ、脂肪はひかえめに。
(4)飲酒はほどほどに。
(5)タバコはすわないようにする。
(6)食べ物から適量のビタミンと多くの繊維質をとる。
(7)塩からいものは少なめに、あまり熱いものはさましてから。
(8)こげた部分はさける。
(9)かびの生えたものは食べない。
(10)日光にあたりすぎない。
(11)適度にスポーツをする。
(12)体を清潔にする。

◆抗酸化物質でガンの進行を防ぐ

身体の中で発生する活性酸素もがん細胞を増やす原因になるので、抗酸化物質を十二分に摂るようにします。
酸素を利用している生き物は、すべてこの活性酸素の影響を受けるので、本来、これを打ち消す酵素を体内に持っています。この活性酸素を打ち消すための酵素は、動物よりも植物に多く見られます。その理由としては、日の出から日の入りまで紫外線にさらされていること、光合成を行うことで植物の体内で酸素が発生していることなどによって、活性酸素による影響が動物より大きいことが挙げられます。

私たち人間もSOD(スーパー・オキサイド・デアスムターゼ)という活性酸素を打ち消す酵素があるのですが、年齢と共にSODを作る力が弱まり、40歳で20歳の頃の約半分の量しか作れなくなります。
また、この酵素はアミノ酸と金属ミネラルが材料となり、身体の中で作られるのですが、その材料である金属ミネラル(鉄・鋼・亜鉛など)が食事のときに身体に入ってこなければ、いくら20歳という年齢であったとしても、SODを100%作ることはできません。

40歳を過ぎると材料となる金属ミネラルを身体に入れてあげようとしても、酵素そのものを作る力が弱っていますので、活性酸素を打ち消してくれるよう食材、あるいはサプリメントを頻るようにしなければなりません。
この活性酸素を打ち消すものが抗酸化物質といわれているものです。
ビタミA・C・Eがそうです。

◆サラサラ血液で免疫力を高める



この
ドロドロの血液の写真とサラサラの血液の写真を見比べてみてください。ドロドロの血液とはで赤血球が数珠つなぎになつていて白血球も小さくなっている状態です。こういった血液は、免疫力がかなり落ちた状態になっています。

赤血球がなぜくつついてしまうのか、その理由の一つには電気的な結合があります。本来、赤血球の細胞膜の表面はマイナスの電荷を帯びているのですが、この膜の表面がプラスになってしまうと、ほかのマイナスの電荷を帯びた赤血球がどんどん吸い寄せられて塊となっていきます。その塊の表面はプラスですので、次々とつながっていくことになるわけです。
ただし、この場合は非常に媛やかな結合ですので、それこそマイナスイオンを浴びたり、あるいは十分な水分補給でも再び赤血球は離れていきます。

ところで、血液を凝固させるフィプリンというたんばく質があります。怪我をしたりして出血した後に、かさぶたができて血が止まることは、皆さん経験されたことでしょう。このときに活躍するのが、このフィプリンというものです。
ふだんはフィブリノーゲンというもので血液の中に溶けています。極度の疲労や肝臓の機能低下、身体の中の慢性的な炎症 (虫歯、中耳炎、蓄膿症、痔疾など)、膠原病やがんにかかってしまったときなどは、血液中に固まったフィプリンという形で存在するようになります。
さらに、このフィプリンの中でも小さなマイクロフィプリンが赤血球の膜にくつつき、接着剤の働きをして次々と赤血球をつないでいきます。また、白血球の周りにもくつついて白血球の行動を止めてしまい、白血球は動けず、仮死状態のようになってしまうことによって、身体の免疫力が落ちてしまうことになるわけです。

これは
ビタミンやミネラルの不足から、繊維素溶解酵素といったような酵素が不足しているために起こることです。その証拠にそのような繊維素溶解酵素の含まれたサプリメントを飲んでもらって40分もたつと、右の写真のようにサラサラの血液になります。赤血球も一つひとつバラバラになり、白血球も赤血球の2倍くらいの大きさに戻るのです。

このようなサラサラの血液が本来の血液像なのですが、現状の食生活や生活習慣によって、ドロドロの血液になつてしまうことになります。ドロドロの血液状態であれば、もちろん抗がん剤などの薬も十分な効果は出ませんし、いくらいろいろなサプリメントを持っても免疫力は十分に上がってきません。

私たちの身体にはおよそ5000種類の酵素が存在していますが、まだ3500種類くらいしかその働きがわかっていません。しかしこれらの酵素の大半は私たちの身体が作っているのです。

身体に
酵素を作るためには材料が必要です。これらの酵素を作るための材料とは何でしょうか?
それは、
アミノ酸と金属ミネラル (鉄、鋼、亜鉛など) です。これらの材料を加工してくつつけるためには、ビタミン、とくにビタミンB群が必要になっててきます。つまり、身体の中にはアミノ酸は十分あるわけですから、十分な天然のビタミンと豊富なミネラルを入れてあげれば、身体は5000種類に及ぶ酵素をすべて作ることができるのです。

ですから、十分なビタミンやミネラルを補給してあげれば、身体はさまざまな酵素をつくり、血液もサラサラになり、白血球も大きく元気になってくれるわけです。

サラサラの血液にして、白血球を十分大きな状態にしてあげることによってはじめて、薬の効果も十分出るようになるのです。また、免疫力を上昇させてくれるような
サプリメントも効果を発揮してくれます。